第3回|ドローン国家資格の取り方:申込→学科→実地→取得後までの全体手順
この回は「結局、何からやればいいの?」に答える一本道の手順書です。
ポイントは、最初に“番号とアカウント”を揃えること。ここが揃うと、学科・実地・身体検査・交付申請がスムーズに繋がります。
目次
- 1. 全体像(ルート2本:講習ルート/試験ルート)
- 2. 申込の準備(最初に揃える“2つの鍵”)
- 3. 学科(CBT)の流れ
- 4. 実地の流れ(免除が出るポイント)
- 5. 身体検査(書類/会場)
- 6. 合格証明書→技能証明(国家資格)の交付申請
- 7. 取得後(更新・現場での注意)
- 8. よくあるつまずき(差し戻しを減らす)
1. 全体像|ルートは2本(どちらでもゴールは同じ)
| ルート | 概要 | 学科 | 実地 | 身体検査 | 最後 |
|---|---|---|---|---|---|
| A. 講習ルート | 登録講習機関で学科講習+実地講習を受け、修了審査に合格して「修了証明書」を取得します。 | 指定試験機関で受験(CBT) | 修了により免除される部分が出る | 指定試験機関で受検 | DIPSで技能証明の交付申請 |
| B. 試験ルート | 登録講習機関に通わず、指定試験機関で学科・実地を受験します。 | 指定試験機関で受験(CBT) | 指定試験機関で受験(学科合格後に申込可能) | 指定試験機関で受検 | DIPSで技能証明の交付申請 |
結論:違いは「実地をどこで仕上げるか」だけ。
どちらのルートでも、最後はDIPSで技能証明(国家資格)の交付申請をしてゴールです。
2. 申込の準備|最初に揃える“2つの鍵”
鍵①:技能証明申請者番号(DIPSで取得)
まずDIPS2.0でアカウントを作り、「技能証明申請者番号の取得」を申請します。
本人確認の審査が完了すると、申請者番号が自動で発行されます。
この番号がないと、登録講習機関の受講申請や、指定試験機関の受験申請に進めません。
鍵②:指定試験機関の「試験申込システム」アカウント
試験(学科・実地・身体検査)の申込みは、指定試験機関の試験申込システムで行います。
登録時にメールアドレス/技能証明申請者番号/生年月日等を入力します。
※利用者登録は16歳以上が対象です。
ここを先に決めると迷いません:
・一等 or 二等(+必要なら限定・限定解除)
・機体の想定(回転翼マルチローター等)
・ルート(講習ルート/試験ルート)
※学科は「教則」に準拠し、現行は第4版準拠で運用されています。
3. 学科(CBT)の流れ|「予約できない原因」を先に潰す
学科試験はCBT方式です。予約には、①DIPSで技能証明申請者番号を取得し、②試験申込システムでアカウント登録が必要です。
学科(CBT)|最短ステップ
STEP1 試験申込システムにログイン → 学科試験を選ぶ
STEP2 申込み(この段階では手数料が発生しない段階がある)
STEP3 CBT運営会社の専用ページへ移動 → 日程・会場を予約 → 支払い
STEP4 当日受験(本人確認書類が必須)
STEP5 合格通知後、学科試験合格証明番号をマイページで確認
※「予約できない」原因の多くは、DIPSの登録情報と入力情報の不一致、申請者番号未取得、試験申込システム未登録です。
4. 実地の流れ|講習ルートは“免除”が出る
試験ルート(指定試験機関で実地を受験する場合)は、原則として
学科試験に合格し、学科試験合格証明番号が発行された後に、実地試験の申込みが可能になります。
講習ルート(登録講習機関に通う場合)は、登録講習機関で
学科講習・実地講習を受講 → 修了審査に合格 → 修了証明書を受領します。
この修了により、指定試験機関での実地試験が免除される部分が出ます(※免除範囲は制度・区分により異なります)。
実務のコツ:「講習で実地を固めたい人」は講習ルート。
「自分で練習を組めて、試験で仕上げる人」は試験ルート。
どちらでも、最後は“証明番号を揃えてDIPSで交付申請”に収束します。
5. 身体検査|書類で済む場合/会場で受ける場合
身体検査は、有効な公的証明書の提出または医療機関の診断書で受検する流れが案内されています(申込は試験申込システム)。
診断書は指定様式があり、一等(25kg以上)では別紙があるなど、区分で提出書式が分かれます。
身体検査|最短ステップ
STEP1 試験申込システムにログイン → 身体検査(書類/会場)を選択
STEP2 必要情報を入力し、証明書や診断書PDF等を提出(書類の場合)
STEP3 手数料支払い
STEP4 結果通知 → マイページで結果と身体検査合格証明番号を確認
※会場受検の場合は、予約・本人確認書類の持参など、学科と同様に「当日要件」があります。
6. 合格証明書 → 技能証明(国家資格)の交付申請|最後に“DIPSへ戻る”
学科・実地・身体検査(必要な組み合わせ)が揃ったら、指定試験機関の手続きとして、「試験合格証明書発行」を申込みます。
発行には一定の営業日を要するため、各試験の有効期限が残っている状態で申込む必要がある、と案内されています。
ここが落とし穴:「試験に受かったのに、申請が間に合わない」パターンは、
合格証明書発行に要する日数を見ずに、期限ギリギリで動くのが原因になりがちです。
受験計画は、最後の“証明書発行”まで含めて逆算してください。
技能証明(国家資格)交付|最短ステップ
STEP1 指定試験機関側で「試験合格証明書発行」→ マイページで確認
STEP2 DIPS2.0にログイン
STEP3 新規取得は「技能証明書の新規交付」/限定変更は「技能証明の限定変更」から申請
STEP4 手数料支払い → 国の審査完了
STEP5 DIPSに登録した送付先住所へ技能証明書が郵送
7. 取得後|「更新」と「現場での位置づけ」だけ先に押さえる
技能証明には有効期限(3年)があり、満了日の6か月前から更新申請が可能と案内されています。
取得後は「いつ更新するか」を先にカレンダーに入れておくと、実務が止まりません。
そして大事な前提(誤解防止)
国家資格は、飛行のすべてを自由にする“免罪符”ではありません。
機体登録、特定飛行の許可・承認、飛行計画の通報、施設ルールや条例など、別の要件は残ります。
ただし条件が揃うと、特定飛行の一部で「許可・承認を不要にできる」方向に効くのが、制度上のメリットです。
8. よくあるつまずき|ここだけ押さえると差し戻しが減ります
| つまずき | 原因 | 対策(最短) |
|---|---|---|
| 学科が予約できない | DIPS情報と入力情報の不一致/申請者番号未取得/試験申込システム未登録 | 先に「申請者番号」と「試験アカウント」を揃える |
| 実地に進めない | 学科合格証明番号が未発行(手続き待ち) | 合格通知後にマイページで番号確認→申込み |
| 身体検査の書類で止まる | 様式違い/PDF不備/区分(25kg等)で書式が違う | 指定様式を確認し、区分に合った書式で提出 |
| 合格したのに交付申請に間に合わない | 「試験合格証明書発行」に日数がかかるのに、期限ギリギリで動く | 受験計画は“証明書発行→DIPS申請”まで逆算 |
次回(第4回)予告:
「あなたは一等?二等?」を、目的別に判定できるように整理します。
第3回の手順を読んだ上で第4回に進むと、選択が一気にクリアになります。
公式リンク(一次情報)
・国交省:無人航空機操縦者技能証明等(制度・資料・申請手続の入口)
https://www.mlit.go.jp/koku/license.html
・指定試験機関:無人航空機操縦士試験案内サイト(学科・実地・身体検査・手続き)
https://ua-remote-pilot-exam.com/
・DIPS2.0(技能証明申請者番号取得/交付申請などの入口)
https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/
※制度・要件・書式は更新されます。最終判断は、必ず最新の国交省・指定試験機関の案内に基づいてください。



