ステップ3:申請なしで飛ばす(まずは“申請が不要な範囲”を理解)

ステップ3:申請なしで飛ばす

(まずは“申請が不要な範囲”を理解)

 ここが一番、誤解が多いところです。

 「申請が必要かどうか」は、国家資格の有無より先に、まず「飛ばし方(空域・方法)が特定飛行に当たるか」で決まります。

 最初は、申請不要な範囲(=特定飛行に当たらない範囲)で、

  ・安全に離着陸できる場所

  ・人が近づかない環境

  ・見通しの良い状況

を選び、基本操作と点検の習慣を先に固めるのが安全です。

ステップ3/5

申請なしで飛ばす(まずは“申請が不要な範囲”を理解)

 

 ここが一番、誤解が多いところです。
 「申請が必要かどうか」は、国家資格の有無より先に、まず「飛ばし方(空域・方法)が特定飛行に当たるか」で決まります。

 国土交通省も、カテゴリーⅠ(特定飛行に該当しない飛行)は飛行許可・承認申請が不要と整理しています。(ドローン国家資格も不要)
(公式:飛行許可・承認手続)

先にこれだけ(結論3つ)

  1. 「申請なし」で飛ばすとは、原則として飛行許可・承認申請が不要な範囲(カテゴリーⅠ)で飛ばすことです。
  2. ただし、屋外で飛ばす100g以上の機体は、別途機体登録(登録記号表示・リモートID等)が前提です。
    (公式:無人航空機登録ポータル)
  3. まずは「申請不要の範囲」で、基本操作+点検+現場の安全習慣を固めるのが最短で安全です。

0)このページで言う「申請」とは何?

 ここで言う「申請」は、主に飛行許可・承認申請のことです。
 つまり「申請なしで飛ばせる=何も手続きがいらない」ではありません。屋外100g以上の機体は機体登録が前提ですし、事故等が起きた場合の救護義務・報告は特定飛行かどうかに関わらず必要になります。
(公式:飛行許可・承認手続)

1)申請不要=「カテゴリーⅠ(特定飛行に該当しない)」

公式の整理(超重要)

国土交通省は、カテゴリーⅠ飛行=特定飛行に該当しないため、飛行許可・承認申請は不要と整理しています。
(公式:飛行許可・承認手続)

逆に、申請が必要になりやすいのは?

 いわゆる「特定飛行」(カテゴリーⅡ・Ⅲ)に当たると、原則として許可・承認が必要です。特定飛行の判断は、①飛行禁止空域②飛行方法(夜間/目視外/30m未満など)の2軸で決まります。
(公式:飛行禁止空域と飛行の方法)

2)このチェックに全部「YES」なら、まずは申請不要で飛ばせる可能性が高い

下は「初心者がまず狙うべき、安全な“申請不要”の基本形」です。
※空域や地域の個別ルールもあるため、最終確認は必ず公式情報と現地の管理者ルールで行ってください。

  • 昼間に飛ばす(夜間ではない)
  • 目視内で飛ばす(補助者なしでも機体を見続けられる)
  • 人や建物・車などから30m以上距離を確保できる
  • 人口集中地区(DID)の上空ではない(DID判定ができている)
  • 空港等周辺ではない
  • 地表/水面から150m以上の空域ではない(基本は低高度で)
  • 緊急用務空域に指定されていない(指定中は飛ばせません)
  • 「催し場所上空」「危険物輸送」「物件投下」などの条件に当たらない
DIDは、国土地理院の地理院地図で表示できます。
(地理院地図:人口集中地区の表示)

3)申請不要でも、ここは“前提”です(忘れると違反・事故になります)

前提①:屋外100g以上は機体登録(未登録で飛ばせない)

 屋外を飛行させる100g以上の機体は登録対象で、飛行前までに登録し、登録記号表示等の措置が必要です。
(公式:無人航空機登録ポータル)

前提②:「飛行空域の禁止」と「飛行方法の禁止」は別物

 DIDでなくても、空港周辺や150m以上、緊急用務空域などは別の理由で制限され、これらは「空域」の制限です。また、夜間・目視外・30m未満等は「方法」の制限です。
(公式:飛行禁止空域と飛行の方法)

前提③:重要施設の周辺は別の法律で飛行禁止になることがある

 国会議事堂・官邸・防衛施設・空港・原子力事業所などの周辺は、
「小型無人機等飛行禁止法」により、原則として飛行が禁止されます(航空法とは別枠)。
(e-Gov:重要施設周辺の飛行禁止法)

(警察庁:概要)

前提④:事故等が起きたら「救護義務・報告」は特定飛行かどうかに関わらない

国土交通省は、特定飛行かどうかに関わらず、事故等が発生した場合に救護義務および航空局への報告が必要としています。
(公式:飛行許可・承認手続)

4)初心者が事故らない「練習の順番」(申請不要の範囲で固める)

第1段階:超低リスク環境で基本操作

  • 昼間・弱風・見通し良好
  • 人が近づかない広い場所(立入を自分で管理できる)
  • 目視内、低高度、短時間で終了
  • 離着陸の手順を固定(焦らない)

第2段階:点検を“習慣化”してから距離を伸ばす

 飛行の上達より先に、点検(飛行前/飛行後)中止判断を習慣にしてください。
 国交省の「安全な飛行のためのガイドライン」も、衝突回避や安全確保の考え方を示しています。
(公式PDF:安全な飛行のためのガイドライン)

第3段階:特定飛行へ進む前に「判断」ができる状態へ

 DID・夜間・目視外・30m未満などに進む前に、まず特定飛行の地図で「どこからが申請対象か」を言語化できるようにしておくと、
 Step4(許可・承認)がスムーズになります。

5)「飛行計画通報」と「飛行日誌」:申請不要でもどう考える?

結論:特定飛行なら義務。特定飛行でなくても“推奨”。

 国交省(レベル4ポータル)のFAQでは、特定飛行を行う場合は必ず飛行計画の通報が必要で、特定飛行以外でも通報を推奨するとされています。
(公式:レベル4ポータル/運航ルールFAQ)

 飛行計画通報の公式ページ(通報要領・資料)はここにまとまっています。
(公式:飛行計画の通報・飛行日誌)

誤解を先回り

よくある誤解(ここで事故が増えます)

誤解1:「申請なし」=「どこでも飛ばせる」

 申請不要なのは「カテゴリーⅠ(特定飛行に該当しない)」の範囲だけです。空域・方法の条件が一つでも外れたら、特定飛行(申請対象)になり得ます。
(公式:飛行禁止空域と飛行の方法)

誤解2:「申請なし」なら、登録やリモートIDは不要

 別です。屋外100g以上の機体は、飛行前までに登録し、登録記号表示等の措置が必要です。
(公式:無人航空機登録ポータル)

誤解3:国家資格がないと、申請不要の範囲でも飛ばせない

 カテゴリーⅠの整理は「資格の有無」より先に「特定飛行かどうか」です。国家資格は、別の領域(カテゴリーⅡの一部で手続が変わる場合やレベル4等)で論点になります。

公式リンク(一次情報)

次に読む(“申請が必要な場合”へ進む)

申請不要の範囲で基本を固めたら、次は「特定飛行(申請が必要な可能性)」の整理へ進みます。
DID・夜間・目視外・30m未満などが絡むなら、Step4(許可・承認)の前に「特定飛行の地図」で判断軸を固定しましょう。