千葉県君津市:公共施設やインフラ点検へのドローン機体活用

~千葉県君津市:公共施設やインフラ点検へのドローン機体活用

 千葉県君津市(きみつし)は、ドローンを活用したインフラ点検等を行う株式会社ジャパン・インフラ・ ウェイマークと、ドローンを活用したまちづくりに関するパートナーシップ協定を締結した。

 この度、ドローンを活用したインフラ点検ソリューションを提供する株式会社ジャパン・インフラ・ ウェイマーク(本店:大阪市中央区)は、君津市と、ドローンを活用したまちづくりに関するパートナーシップ協定を締結した。

 君津市は、「ドローンを活用したまちづくり」の推進に取り組んでおり、これまでも、同市が抱える行政課題の解決や、プロモーション動画の撮影や橋梁点検にドローンを活用してきた。

 株式会社ジャパン・インフラ・ ウェイマークは、昨年4月に「NTT西日本」の100%子会社として設立され、現在は、東京電力パワーグリッド株式会社、北陸電力株式会社    、大阪ガス株式会社などと資本提携している会社だ。
 
協定締結日: 2020年7月21日(火)
協定期間 : 2020年7月21日から2021年3月31日まで
取組内容 :
1、公共施設等の維持・管理に関すること
  ・公共施設やインフラ点検への機体活用による精度向上
  ・公共施設・インフラの点検に関する技術支援
2、 災害対策に関すること
  ・災害現場での調査支援
3、 観光振興・その他まちづくりへの活用検討に関すること

 株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマークは、米スタートアップ企業のSkydioと小型の点検用ドローン「Skydio R2 for Japanese Inspection」を共同開発している。
 
 具体的には、「Skydio R2 for Japanese Inspection」とは、Skydio社が2019年秋に発表した第2世代のドローン「Skydio R2(重量775g)」を、点検用途に利用しやすいように、カスタマイズしたものである。

 「Skydio R2」は、米国で999ドル(約11万円)で一般向けに販売されているドローンであるが、ドローン機体先端部のカメラの角度が上向き45度までしか変えられない。

 そこで、株式会社ジャパン・インフラ・ ウェイマークの依頼により、点検用途で使用しやすいように、上向きの角度を90度まで拡大した、というカスタマイズである。これにより建物の天井部や橋梁の床版裏といった撮影が可能になる。

 また、「Skydio R2」は、機体の上下面に搭載したわずか6つのカメラで撮影した映像をもとに、ドローンに搭載した高性能ビデオプロセッサでリアルタイムに3Dの点群を生成し、このデータをもとに障害物を回避しながら飛行することが可能である。
 
※床版(しょうばん)=「人や物体の重さを支える床のこと(構造的な床)」
※床板(ゆかいた)=「フローリング等の木の板のこと(構造的でない床)」
 
 全国の公共施設やインフラの点検にドローンを用いる需要が拡大していくことは明らかである。

 とはいえ、現状、ドローンに関し、大規模な案件の契約に新たに関係するのは、大企業の子会社等を除く中小企業や個人事業主では難しいのは現実だろう。

 今回の株式会社ジャパン・インフラ・ ウェイマークも、大企業の子会社からスタートしている会社である。

 ただ、注目すべきは、使用しているドローンである。

 大規模な案件でも、ドローンの機体に焦点を当てれば、数百万や数千万円する産業用ドローンを使用しているわけではないということだ。

 10万円前後で一般に売られていてMavic2シリーズよりも小型のドローンを使用している。

 点検目的のドローンの性能としては、対象物によっては、Phantom4やMavic2や、Mavic Air2でも大丈夫ということ。
 
 ただ、建物の天井部や、橋梁の床版裏等を効率的に点検するには、ドローン機体の先端部のカメラが「上向き90度」まで角度を変える必要があり、それには、こういった一般向けドローンは現段階では、対応していない。

 そこで、株式会社ジャパン・インフラ・ ウェイマークは、ドローンメーカーSkydio社と、既製品の「上向き45度」よりも45度大きい「上向き90度」まで、既成品をカスタマイズして、角度を変えたのである。また、海外向けに開発されたドローンの場合、日本の法律に合わせて、日本で飛行させることができるようにもカスタマイズする必要がある。
 
 産業用ドローンでは、「上向き90度」まで、対応したものがいくつかある。
 
 一般向けドローンをカスタマイズしないで、「建物の天井部や、橋梁の床版裏等を点検する」等の目的で使用したい場合、今後、新発表のドローンの「チルト可動域」に着目し、チェックしていくことだ。

 もちろん、点検だけでなく、建物の天井の一部を撮影したい場合も同様である。
 
 DJI社のMavic Air2でも、「上向き45度」まで、角度を変えられる。

 空撮以外のドローンを使ったビジネスの多くは、現在、産業用ドローンや、カスタマイズされたドローンで行われている。

 「ドローンで何ができるか?」は、産業用ドローンが現在、世界でどのように活用されているかを見ればヒントが見つかるかもしれない。

 産業用ドローンと同じことが、一般向けドローンの進化により、一般向けドローンでも可能になった場合、参入するチャンスとなるだろう。

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