AI搭載のドローンを用いた自動航行による民間警備システム

AI搭載のドローンを用いた自動航行による民間警備システム
              ~最新ニュースから未来を考える

 ALSOKは、7月14日、東京スカイ ツリータウン内にて、「東京スカイツリー」の展望台や、都内最大級の店舗数を誇る大型商業施設「東京ソラマチ」で、ドローンによる巡回警備システムの実証実験を自動航行で行った。ALSOKは、従来より東京スカイツリーの施設警備業務を担当している。

 これまでに、日本の各企業でも、ドローンを使用した警備等は行われているが、「GPSを使用することが困難な屋内での運用」のために、「AI搭載のドローンを用いて自動航行」で警備を行ったのは、日本初である。

 今後、ALSOKは、全国各地のその他の施設等でも同様の実証実験を行い、警備の省人化・効率化を目指していくということだ。

 注目すべきは、使用されてるドローンである。今回、使用されているドローンは、Skydio社のSkydio2をベースに開発されたものである。
 屋内など、GPSを使用することができない場所でも、自動航行で巡回ができるように、一般向けドローンSkydio2をカスタマイズすることで、ALSOKが独自に開発したものだ。

 Skydio2は、アメリカの会社Skydioから、2019年10月に一般向けに発売され、約11万円程度で一般に販売されている。
 Skydio2は、4Kカメラを6台搭載しており、障害物を認識しながら、自動航行する機能が優れているといわれている。この障害物自動回避システムにより、「Skydio2」では、ドローンが自動で被写体を補足、障害物を回避しながら撮影を続けることができる。
 特に、専用の「充電ポート」を設置し、その「充電ポート」に自動で離発着および充電が可能なのもドローンでは、画期的である。
 「おそうじロボット」では、この「充電ポート」は、当然の機能で、画期的とは言えないが‥‥‥。

 ALSOKが使用しているドローンは、「Skydio2」そのままではなく、「Skydio2」機能も保ったまま、独自に機能を付け加えるなどのカスタマイズしたものであるため、現在は、一般向けに販売されているわけではない。

 しかし、今後、「GPSを使用することが困難な屋内で」のために、「AI搭載のドローンを用いて自動航行」できるようなドローンと、それを制御するアプリが一般向けに販売されれば、さまざまな活用方法が見いだされるだろう。

 ドローンが自動航行で巡回する場合、「目視外飛行」となる。しかし、屋内でのドローンの使用の場合、「目視外飛行」であっても、国土交通省への許可承認申請は不要である。また、GPSを使用しないで安定した自動飛行が可能であれば、新たな形でドローンが活用されるに違いない。特に、商業施設やテーマパーク、建設現場などの屋内での使用である。

 荷物の運搬や、救助向けに今後、ドローンの利用が急拡大していくと予想されているが、多くが産業用ドローンであり、価格や維持費もかかる。また、その多くが、屋外での利用となるため、航空法が関係してきて、法律的な整備についても、あと数年、時間がかかる。ハード面でも、法律面でも時間とコストが膨大にかかり、活用するには、ある一定規模以上の会社や団体に限られる。個人や個人事業主が限られた人材で運用できるものでもない。
 わかりするするため、極端な言い方をすれば、消防車を個人で所有する人はほとんどいないのと同じようなものである。
 「産業用ドローンの市場」は一般向けドローンよりも拡大していき、規模も大きいのは明らかであるが、その市場の消費者は、自治体や大企業や、その子会社等が中心であるだろう。 

 一方、点検や警備といった分野でドローンを利用する場合、より高性能化したドローンが、低価格で一般向けに、近い将来発売される可能性がある。そうなれば、個人事業主や小規模な会社であっても、上手に活用するところが増えるだろう。

 先月も、「点検分野」での活用例として取り上げたが、使用されているドローンは、実質上、「Skydio2」のチルト可動域を中心にカスタマイズしたものである。
 もちろん、一般向けドローン「Skydio2」をカスタマイズするといっても、現段階では、膨大な費用と時間がかかり、個人、個人事業主や中小企業か容易にできることではない。しかし、近い将来、カスタマイズしなくても、それらの機能が標準で搭載される可能性もあるだろう。

 ?)チルト可動域が、何度まで対応しているか
 ?)「GPSを使用することが困難な屋内」で、「AI搭載のドローンを用いて自動航行」可能か

以上2点の機能が、カスタマイズしない状態でも、一般向けドローンに搭載されるか、今後、注目していきたい。中国のドローンの会社「DJI」からなのか、アメリカのドローンの会社「skydio社」からなのか、あるいは、日本のドローンの会社からなのか?

 一般向けドローンの進化を期待したい。

以下、https://www.alsok.co.jp/company/news/news_details.htm?cat=2&id2=1039より抜粋

1 実証実験エリア

本実証では、天望デッキおよびソラマチ商店街に設置したドローンポートから本ドローンを完全自律飛行させ、以下の項目を検証し、本ドローンの有用性を確認しました。

(1)スムーズなフロア間移動
(2)巡回ルート上のチェックポイント通過
(3)飛行中のリアルタイム映像配信
(4)飛行中のAIによる人物検知

 今後は、引き続き実証を重ねて課題の洗い出しを行うとともに、本ドローンの商用化に向けた操作性等の向上を図る ことで、警備業界が抱える人手不足解消や更なる警備品質向上による施設の安全確保を目指してまいります。

2 ALSOKが開発した巡回ドローン

ALSOKは、skydio社のskydio2をベースに非GPS環境下での巡回を可能にするドローンを開発した。本ドローンには以下の特徴があり、屋外およびGPSによる飛行が困難な屋内において人の手を介さない完全自律運用が可能。
ALSOKは、画像巡回を可能にするドローンを開発しました。本ドローンには以下の特徴があり、屋外およびGPSによる飛行が困難な屋内において人の手を介さない完全自律運用が可能です。

(1)搭載した4Kカメラを用いて全方向の画像処理(Visual SLAM※)をリアルタイムに行い、
   屋内での完全自律飛行が可能
(2)離隔距離最小50cmの狭い空間での飛行が可能
(3)障害物を自動で回避可能
(4)充電ポートに自動で離発着および充電が可能
(5)リアルタイムに遠隔地へカメラ映像を送信可能
(6)AIエッジコンピュータを搭載し、ドローン単体で人物などの検出が可能
             ※Visual SLAM:Visual Simultaneous Localization and Mapping
            (画像を用いた自己位置推定と環境地図作成の同時実行)

3 ALSOKが目指す将来像

 複数のドローンが順次自動巡回し、リアルタイム映像を警備室に送信することで、一つの施設内の広い範囲を少ない警備員で効率的に監視することが可能となります。

 本ドローンは今後法制化されるセルラードローン※1としての活用も見据えており、将来的には本ドローンにLTE 通信モジュール※2を搭載することで、大型商業施設の巡回や社会インフラの点検等、複数拠点の業務を一つのガードセンターで遠隔から監視および駆けつける体制の構築を目指してまいります。

 今後、ALSOKは警備業界が抱える人手不足問題に対応するべく、本ドローンを活用した巡回業務の省人化・効率化の実現に向けて取り組んでまいります。

※1…携帯電話の通信ネットワークを活用するドローン 
※2…LTE通信機能を可能とする小型部品

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