海ごみ漂着状況を、ドローンを活用して年間を通して把握

 海ごみ漂着状況を、ドローンを活用して年間を通して把握

 長崎県五島市が、2018年8月、ドローン i-Landプロジェクトを考案し、現在、進められている。企画時点では、それなりの予算が必要だったと思う。

 しかし、昨年末に発売されたMavic-Miniで同じようなことを今、行おうとすれば、同じとまではいかないが、似たようなことが実行できるのではないだろうか。しかも、Mavic-Miniは、航空法の無人航空機に当たらない。5万円程度のドローンを使い、さつえいし、無料のSNSサービス「インスタグラムやブログ」などを活用すればすぐにでも実行できる。

 ということは、個人レベルでも、個人事業レベルでも、小規模企業でも参入は容易になる(あくまで予算面で)。ボランティアでも可能かもしれない。

 とはいえ、どのように撮影し、どのように公開していくノウハウは未知な部分でもあるので、そういった意味では、五島市の取り組み、今後の動向は、多くの人は、大変参考になるのではないだろうか。人によって視点は変わるが、とても参考になる。

 

海ごみ漂着状況を、ドローンを活用して年間を通しては把握 
【ドローンi-Landプロジェクト/長崎県五島市】

 長崎県五島市で、海ごみ漂着状況を、ドローンを活用して年間を通して把握し、その情報を公開する取り組みが、日本では初めて行われている。

 これは、長崎県五島市が、2018年8月、ドローン i-Landプロジェクトが内閣府地方創生推進交付金事業の採択を受け、5カ年事業で実施しているものだ。

 海洋ゴミの調査の他にも、複数の離島が点在している離島と離島の間で物を運んだり、風力発電点検を行なったり、農地の作付確認する等、さまざまな形で、ドローンを活用し、関係産業の集積と関連雇用の創出を目指す取組みを実施している。

ドローンを活用し、海岸のごみ量の数値化に成功

 
 これらのプロジェクトは始まったばかりだが、すでに、海洋ごみ調査では具体的な成果をだしている。
 五島市の海岸7か所を選定し、ドローンを活用したごみ漂着状況の画像・動画の取得を行い、それらの海岸のごみ量の数値化に成功した。
 ドローンによって取得した画像と、数値化されたごみ量、また地域内の海ごみ回収イベントの情報を公開することで、五島市内の海ごみに関わる情報を包括的に共有することが目的だ。これにより、五島の海ごみ問題に関心を抱き、行動する人の数が増やすことが当面の目標である。

地方自治体の海ごみ漂着状況を、ドローンを活用し年間を通して把握し、その情報を公開する取り組みは、日本初となります。

 今回のこの取り組みは、内閣府地方創生推進交付金事業によりそれなりの助成金を受け取って実行している。
 しかし、こういった取り組みは、すでに、一般用ドローンでも行うことは可能である。
 Mavic2シリーズや、Mavic Air2はもちろん、Mavic Miniでも実行できる。

 例えば、地域のボランティア活動として、何人かが集まって、Mavic Miniで定期的に撮影し、インスタグラムやtwitter、ブログ等で公開していけば、ほぼ、費用なしで行うことが可能である。

 また、こういったことをビジネスとして実行することも可能であろう。自治体が中心となったり、大企業が中心となる場合は、膨大な予算がかかることになるが、個人レベルで実行すれば、自身の人件費は除き、ほぼコストゼロで行うことができる。自身や自社の人件費プラスαであれば、仕事依頼が多くあるのではないだろうか。

前島のトンボロ<前島(五島市)>

海ごみが大量に漂着している三井楽海岸<三井楽半島西岸(五島市)>

■ウェブサイトURL 
http://droneisland.jp

本事業およびウェブサイトのねらい

(1)五島市の海ごみの問題を広く五島市内外の方々に知ってもらいたい

 海ごみの問題が現実にあることを知っていただくきっかけとなることを目的の一つとしています。

(2)ゴミ回収に関わる方を増やしていきたい

 人口が減少する自治体において、漂着するごみの回収、処理は先々さらに困難になってくることが予想されます。将来的に処理に行き詰って海岸線にごみが蓄積していく状況にならないためにも、現時点から漂着ごみに関心を持つ方を増やし、行動してくださる方を増やしていきたいと考えています。ウェブサイトの中ではイベント情報の共有を行うことで参加者を募集できるようにしています。

(3) ごみ量の年間通した定量化し、データを活用する

 海岸ごみ量の数値化を年間通して実施し、今まで感覚値として地域住民の方々が認識されていた各海岸に漂着するごみ量を、年間を通して定量化を行います。これによって、数値的根拠をもって効率的な回収、効果的な回収計画等が可能となります。

(4)ゴミ回収イベント等の同じ時期、地域での重複を回避したい

 ボランティアの方々の活動が時として同地域同時期で行われることがあり、回収するごみがない状況が発生するなどの場合があります。せっかく個人の時間を充てて社会貢献活動を行う方々の時間が、より有効に活用できるよう、回収イベント情報を共有する機能を作りました。

(5)市内人材の募集と育成

 ドローンでの撮影、およびウェブサイトの運営の部分において、市民の方がウェブサイト運営に関わっていける体制構築を実施していきます。

(6)取得した画像等のオープンデータ化

 本事業で取得したデータはウェブサイト上でオープンデータとして公開しています。これは、学術関係者の方々をはじめとした海洋ごみ問題を扱う様々な分野の方に取得したデータを有効活用していただくことで、日本国内ひいては世界における海ごみの問題を解決するきっかけとなることを願っています。

(7)仲間の募集

 市内人材の募集と育成の他にも、回収に関わってみたい方、既にかかわっている方、この問題を広く取り上げ紹介してくださるインフルエンサーの方など、関わっていただく方法を幅広く用意し、ウェブサイト上で本事業に賛同してくださるサポーターの募集を行っています。一人でも多くの方が、海ごみの問題に取り組んでいただくことできれいな海を守っていくことを持続していくことができると考えています。

事業の概要

■事業名 五島市ドローンi-Landプロジェクト海洋ゴミ調査・管理 海岸みまもり事業 (2019年12月~)

五島市:美しい砂浜などの自然景観と文化的歴史的資産が豊かな観光地であり、世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産を有する、注目度上昇中の地方自治体です。観光客(年間約24万人)は増加傾向にあり、移住者も年々増加。テレビの露出も増えています。

・人口:36,599人(2020年2月末現在)
・アクセス:東京から最短3時間。福岡・長崎から、飛行機・船の直行便あり。


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